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ブログ

2016/03/02 09:00



馬肉は別名「さくら肉」と呼ばれます。
その由来については、調べれば調べるほど出てきますがどれも“有力”レベルなのです。
中でも有名なのは、実際の色説。
馬肉は鉄分が多く馬刺しがきれいな桜色をしていることから桜肉と呼ばれているという説です。

確かに現在の馬刺しで良質なものは、氷水解凍してカットした後、適切な処置をすることできれいな桜色(ピンク色)になります。
しかし、以前の馬刺しも綺麗なサシがはいったトロ馬刺しだったでしょうか?
この説は、最近の話なのではないかと思ってしまいます。

では、隠語説はどうでしょう。
江戸時代、仏教の教えにより殺生に厳しく獣肉を公に食べることは禁じられていたことから肉を植物の名前で呼んだという説です。
猪は牡丹。鹿は紅葉。馬は桜。
と呼んでいたのだそうです。猪や鹿は花札にも牡丹や紅葉と一緒に描かれていますので馴染みがありますが、桜には馬は描かれていません。むしろ鳥が描かれているものがあるくらいです。

季節説はどうでしょう。
春の馬肉は、冬に干し草や穀類をたくさん食べて肥えています。そのため越冬の春馬刺しは格別であるという説です。
個人的にはこれは理に適っていると感じています。
これからの時期の馬刺しはサシの入り方が変わってきますし、特にトロ馬刺しは格別な時期になります。
馬肉にも野菜や魚のように旬があるのです。

そして、私が好きなのは、坂本竜馬説。
高杉晋作との団欒で作られたという都々逸に「咲いた桜になぜ駒つなぐ、駒が騒げば花が散る」という詩があります。
この駒が馬のことであり、美しく咲いている桜が散ってしまうことを惜しんだ情景を詠んだ詩です。
ですが、馬は武士の足であり宿の前に馬を桜の木につないでいたのかもしれません。追手が来るときに馬が騒ぐことで桜が散り二階にいても気づくことができるという詩なのかもしれません。

本当のことは、私にもわかりませんが別名さくら肉という話には、いろんな想いが詰まっていそうです。